東北学院大学心理学研究室には「心泉」という同窓会誌があり、今年度の号に「キャンプ動画とマインドフルネス」というタイトルで寄稿しました。一部抜粋・修正して以下に掲載します。
わたしは火を見ていることが好きで,暖炉や薪ストーブへのあこがれが強くあります。バーベキューをできないときにも火を見ることができないかと,Youtubeで動画を探してみました。暖炉の火を何時間も流す動画のなかには再生回数が100万回を超えるものもあることを知ったためです。「薪ストーブ 火」で検索してみたときに関連動画として出てきたのが「モリノネチャンネル」のキャンプ動画でした。
「モリノネチャンネル」の動画は,ランドクルーザー(ランクル)70でキャンプ場に向かう様子から始まり,キャンプをするときの火熾し,調理,コーヒーを豆から挽いて淹れるシーン,川のせせらぎや満天の星空など,映像や音の質が高く,言葉での解説はほとんど入りません。コーヒーもボタンひとつで入れることができてしまう時代に,自然のなかへ行って火を熾し,その火で湧かしたお湯で,丁寧に豆から挽いたコーヒーをドリップして飲む様子は,日常生活の何気ない,ささやかな行動を丁寧に行うことの楽しさを教えてくれます。
現時点で最も視聴回数が多い動画は以下のものです。
わたしは火を見ていることが好きで,暖炉や薪ストーブへのあこがれが強くあります。バーベキューをできないときにも火を見ることができないかと,Youtubeで動画を探してみました。暖炉の火を何時間も流す動画のなかには再生回数が100万回を超えるものもあることを知ったためです。「薪ストーブ 火」で検索してみたときに関連動画として出てきたのが「モリノネチャンネル」のキャンプ動画でした。
「モリノネチャンネル」の動画は,ランドクルーザー(ランクル)70でキャンプ場に向かう様子から始まり,キャンプをするときの火熾し,調理,コーヒーを豆から挽いて淹れるシーン,川のせせらぎや満天の星空など,映像や音の質が高く,言葉での解説はほとんど入りません。コーヒーもボタンひとつで入れることができてしまう時代に,自然のなかへ行って火を熾し,その火で湧かしたお湯で,丁寧に豆から挽いたコーヒーをドリップして飲む様子は,日常生活の何気ない,ささやかな行動を丁寧に行うことの楽しさを教えてくれます。
現時点で最も視聴回数が多い動画は以下のものです。
本日更新された動画も秀逸です。
モリノネチャンネルの動画を観ているうちに,日常生活のなかで生じる「音」に対する自分自身の注意が高まっていることに気づきました。日常の動作にともなって生じる音に注目して聞いている「今,この瞬間」に気づき,なんとも心地よい感覚に包まれます。
キャンプ動画の影響か(あるいは2019年10~12月にTBS系列で日曜日21時から放送されていた「グランメゾン東京」という,フランス料理に関するドラマの影響か)わかりませんが,私が台所に立つ機会も増えていますが,それは炒め物をするときの「音」を聞きたいからです。このように日常生活で生じる音に注意が高まることは「まさにマインドフルネス」ではないかと思いました。
モリノネチャンネルのキャンプ動画とマインドフルネスの関連に気づいてからしばらくして,モリノネ作成者「まーやん」さんのブログ(https://morino-ne.com/mindfulness-effect/)を見ていたら,なんと「まーやん」さんはマインドフルネスの実践者でした。2018年前半にブログにアップされていたマインドフルネスの記事をみつけました。
Youtubeにキャンプ動画をアップするようになったのが2019年であることを考えると,動画作成前からマインドフルネスを実践していたということです。彼は放送関係や企業の広報関連の仕事を経たのち、独立して仕事を行っており,心理学者ではありません(https://morino-ne.com/profile/)。彼が作成する動画から「マインドフルな瞬間」が感じられるのは,彼のこうした背景があったからなのかな,と勝手に推測しています。
キャンプ動画の影響か(あるいは2019年10~12月にTBS系列で日曜日21時から放送されていた「グランメゾン東京」という,フランス料理に関するドラマの影響か)わかりませんが,私が台所に立つ機会も増えていますが,それは炒め物をするときの「音」を聞きたいからです。このように日常生活で生じる音に注意が高まることは「まさにマインドフルネス」ではないかと思いました。
モリノネチャンネルのキャンプ動画とマインドフルネスの関連に気づいてからしばらくして,モリノネ作成者「まーやん」さんのブログ(https://morino-ne.com/mindfulness-effect/)を見ていたら,なんと「まーやん」さんはマインドフルネスの実践者でした。2018年前半にブログにアップされていたマインドフルネスの記事をみつけました。
Youtubeにキャンプ動画をアップするようになったのが2019年であることを考えると,動画作成前からマインドフルネスを実践していたということです。彼は放送関係や企業の広報関連の仕事を経たのち、独立して仕事を行っており,心理学者ではありません(https://morino-ne.com/profile/)。彼が作成する動画から「マインドフルな瞬間」が感じられるのは,彼のこうした背景があったからなのかな,と勝手に推測しています。
東北学院大学認知行動療法研究室